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[日記](読書) マスカレードイブ(東野圭吾) [日記]


先日、東野圭吾のマスカレードホテルを読んで、その続編が3作品あることをしり
早速、シリーズ第2弾、「マスカレードイブ」を読んだので記録。

1作品目で、ホテルマン・山岸、警視庁・新田の活躍により、未然に殺人事件を防ぐ。
彼らの活躍もさることながら、登場人物、会話が面白かった。
山岸と新田の淡い恋?も気になるところでの、第2弾。

ホテルマンの鏡の様な山岸の活躍・・を期待していたのだが
いきなり話は過去、山岸がまだ新人ではないが、駆け出しのころの珍客の話。
この話のほか、新田の新人時代など、1作目の補完的な短編が続く。

そして、物語は「マスカレードイブ」に突入するのだが
東野圭吾らしく理系大学准教授と美人の密会(不倫)、
一見接点のない登場人物たち、新田と山岸のすれ違い、そして
マスカレードホテルへ続くエピローグ。

ストーリーテラーですよね、東野圭吾は。
面白い意外、何でものない小説。もちろん、いい意味ですけども。

こういう作品を書いていくと「賞」には縁遠くなるけど
その分、人気作家になっていくんだろうなぁ、と思う。
テレビ向けでもあるし、小説で読んでも面白いし。


3作品目はまたしもて、ホテルコルテシアに殺人予告が届いている。
1作品目から数年がたち、山岸は「コンシェルジュ」に格上げされている。
益々、活躍しているようだ。

新田は相変わらず・・・のようだけど、
新田、山岸の活躍が拝めますね。



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[日記](読書) 罪の声(塩田武士) [日記]


塩田武士の「罪の声」を読んだので記録。

ネットなんかで面白い小説として取り上げられることが多く読める日が来るのを
楽しみにしていた。「面白い」以外、内容は知らなかったので、読み始めて早々、
扱っている「事件」に驚いた。

「グリコ森永事件」

既に2000年に時効が成立しており完全に「未解決」となっているのだが
私も当時幼かったので、警察がほんろうされた、食品会社の社長が人質になった
薄気味悪いテープと、スーパーのお菓子に検品シールが付いた、とか
そういう、曖昧な、部分的な記憶しかない。

この作品では、この薄気味悪い犯人の音声テープ(と手帳)が
物語の導入に使われており、私もなんとなく事件を思い出した。

この作品が面白いのは、この音声の子供(現在、立派な父親)側からの
事件解明と、それとは別に事件を追う記者側からの事件解明が交錯するところ
なんだと思うけど、正直、「記者側」のストーリーというか、
事件解決までの臨場感があまり上手ではなく、とんとん拍子すぎてひく。
敏腕でも、長年事件を追っているわけでもなく、ただ1年ばかり
上司にケツをたたかれた記者が、この未解決事件の糸を手繰り寄せるなんて
そんな都合があって良いのだろうか・・・。

実際、関係者のインタビューもこんなりあっさりしゃべってくれたのかな。
「もう出ていけ!」とか言いながらも、別の機会では重要な発言があったり
わざわざ、手紙で重要な情報をよこしたり。

勿論、これ自体がフィクションなので全然OKなんですけど
事件が大きいだけに拍子抜けがする。

フィクションとノンフィクションを織り交ぜながら・・・が難しいんだろうね。
小説としては、イマイチだと思う。
でも題材や、事実から追っかけた内容、或いは想像は面白いと思う。


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[グルメ] INUA(★★★) [日記]

現在都内のレストランでカンテサンスと並び、人気を二分しているのでは
と思っている「INUA」に念願かなって訪問することが出来たので記録。

INUAといえば、デンマークの「noma」が東京に出したレストラン。
私は全く知らないが、ドラマ・グランメゾンでも料理監修をしているとのこと。
ちなみにレストランの経営親会社は「角川」で飯田橋にあるレストランも
本社ビルに併設されている。
ドラマやメディアへの取り上げられ方など「メディア」戦略が長けているのは
なるほど「角川」さんが後ろにいたからね、と腑に落ちた。

INUAは食材(主に野菜)をいかした発酵料理がメインということで
好き嫌いがはっきり分かれるという情報を事前に仕入れていた。
私は好き嫌いもなく、勿論、発酵料理も大好きなのでそのあたりは問題なく
何でも来い!って感じ。(噂では蜂の子も出てくるときがあるそうで)

角川ビル横にいくと、「INUA」の看板がさらっとある。
このさりげなさ感を演出するあたりもニクイ。
エレベーターを上がり9回につくとレストランが突如現れる。ただ
お店はシンプルなたたずまいで、
海外によくあるリゾートホテルのロビーにあるオープンテラスのよう。
テーブルやいす、クッション、電飾もそんな感じ。
レストランのコンセプトが「誰もがくつろげる空間」ということらしいので
コンセプトがしっかりしているな、と。

スタッフの皆さんもハキハキしていて、「YES!」の掛け声が響く。
スタッフの多さにもびっくり。しっかり教育されているようで
印象は良かった。けど、説明力には多少のバラツキがあったが。
誰一人、手を抜いているとか、サービスが悪いなぁ、とかはなく、
皆、「noma」の直系ということに誇りを感じているのが伝わってきた。

肝心の料理は、出会ったことのない味や見た目、食感・触感で面白い。
色々なレストランにいったけど、ここまで「創作」しているレストランは
初めて。日本料理では「龍吟」が創作にあたるかもしれないのだが
あくまで日本料理の範疇だと思うし。「INUA」の料理はジャンル不明。

あん肝のテリーヌ、パリパリのワカメのミルフィーユ、桜の葉に包んだ
ウズラの卵、カボチャを「鰹節」にした料理、うどんの粉を「布団」のように
ふんわり、モチモチした生地にキャビアをのっけたもの、
マイタケをスモークにして、味噌などの出汁スープで煮込んだもの、
柑橘に出汁ソースでとか、ソラマメのなんちゃらとか、北海道のコメを
アルデンテで炊いて松の葉とお塩で・・・など等
10品以上が次々に運ばれてくる。

ペアリングしてもらったお茶&ジュースは
発酵されているものが多く、味の濃い、酸っぱいものが多かった。

日本各地、北海道、沖縄、津々浦々のあらゆる食材を見つけ出し、
日本人があまりしないような味付けで
見た目もおしゃれな創作料理で楽しいレストランだと思う。
ここでしか味わえないと思う。

そういう意味では、いかにも「東京」のおしゃれレストランという感じで
久しぶりにこういう感じを味わったなぁ、と思ったけど
純粋に美味しいのか?という問いには「微妙」と言わざるを得ない。

勿論、不味くはない。でも、基本的に酸っぱい料理に酸っぱい飲み物。
ジュースに関しては私がペアリングを頼んだので、ということもあるけど
もう少し、料理にあわせても・・という感じ。

初めての訪問ということもあったが、あとで頂いたメニューを見ても
何がメインで、何が前菜だったのか、イマイチわからない。
マイタケはスペシャリテだったように思うけど、マイタケがメイン!?
カボチャの鰹節?、それくらいいい意味でも悪い意味でも「創作」で
コースの既成概念すら破壊している気もする。

が、しめのご飯に酸っぱいジュース・・はなくない?と思った。
特にご飯が、アルデンテでしっかり味を楽しむものだっただけに
もう少し考える余地はありそう・・。

ちなみにしめのご飯もシンプルで、日本料理だったら
ここにお漬物や、お吸い物、或いは何かふりかけ的なものが
添えられるのだろうが、「INUA」では何もない。
いや、正確には「松の葉」(と若干の塩味)が混ぜられているが
お焦げを楽しむものでもなく、北海道産の「ななつぼし」とおっしゃてた
キオクがあるが、コメをアルデンテで炊いて、しっかり味わう。
確かにアルデンテのご飯は洋風で、それはそれでありなんだけど、
「おかわりあります」と言われても、流石にそんなに食えない・・。

トータルは「★★★」の3点評価。
雰囲気、手の込んだ料理、発想はピカイチ。ここでしか経験できない。
いつか撤退する日が来ると思うので、「noma」に行けない我々のような
食べモノ好きはぜひ訪問したほうが良いと思う。

凄い経験になること間違いない。

が、料理は不味くはないけど、万人にお勧めできないと思う。
正直、嫌いな人は「不味い」と思うだろうし、
この味が大好き!という人は「稀」だと思う。

決して接待で使ってはいけない
勝負デートにも向かない
共通の趣味、味覚、趣向のカップルか、友人、一人がおすすめ。

そうか、これが東京のミシュラン2つ星。本当に美味しい・・・のかな??
そして、CPが妥当か、そうではないかは、ものすごく評価が分かれる。

正直私だったら素直にお鮨か、日本料理、イタリアンにいくかなぁ。
同じ値段を払うのであれば。常連になるのは厳しいか。

創作料理で攻めているのは印象がいいんだけどね・・・
あと印象的だったのは、キッチンや裏方の方々を紹介、説明頂けるところ。
購買部の方にも挨拶できて面白かったし、
実際スタッフが使っているテストキッチンや食堂スペース、
食材の実験、発酵されているスペースなど、面白かった。

これで料理が文句なしに美味しかったら、最高だったんだすけどね(苦笑

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