[日記](読書) 1 (ONE) (加納朋子) [日記]
加納朋子さんの最新作、「1(ONE)」の感想と記録。
この最新作が読みたくて、先日「ななつのこ」を読んだのだが、最新作であり
デビュー作、「ななつのこ」の続編も面白く読みました。
と言っても、読み始めてから、なかなかページが進まなかったのも事実で
違う作品を読むかたらわで、読み進みていた。
「ななつのこ」は、大学生の女性が
周辺で起こった、小さいな事件を作家へのファンレターをとおして
ヤリトリしていく物語で、最終的にはとある男性と会い
いい意味で煮え切らない感じで終わる、後読感のよい作品だった。
今回の作品では、大学生の女性と自身の飼い犬「ゼロ」との交流から
スタートする。ちょっと最初は、犬同士の会話だったりが先行し
ファンタジー色が強く、苦手な部類だった(ので、なかなか進まなかった)
新入りの家族、「ゼロ」は、先輩犬「ワン」から、自身の飼い主でもあり
家族の一番の下っ端であるレイちゃん(大学生の女性)を守るように
指導を受けている。ちょっと怖い、先輩犬だが、かっこいい先輩として
ゼロは慕っている様子。
ファンタジー色の強い内容(犬同士の会話)に我慢して読み進めると
なるほど、ゼロの正体がわかる。
ゼロの正体が分かったところで、この先輩犬と家族の歴史に移っていく
最初は、レイちゃんのお兄ちゃんの話
そして、レイちゃんの母親をメインに語られていくところで
なるほど、予想していた通り、「ななつのこ」の続編と思しき内容も語られる。
この作品の作者のあとがきにあるとおり、
「ななつのこ」から、時代が変わり、ペットとの関わり合い方も変わったし
人間の暮らしも変わったなぁ、と何とも言えない感じになる。
この作品自体は、とくに万人受けするようなものではない(と思う)けど
加納朋子さんらしい、やさしいミステリー作品で、
読書っていいなぁ、としみじみする。
加納朋子作品は、極悪非道のミステリー作品を読むことが多い私にとっては
スイカジュース(本作品で登場する)のような清涼飲料水ですかねぇ。
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