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[日記](読書) 疑惑の入会者(アリスン・モントクレア) [日記]


ロンドン謎解き結婚相談所シリーズの最新作「疑惑の入会者」の感想と記録。

今回は本編と短編あわせて、500ページ強のボリュームのある内容になっていて

作品冒頭、アフリカと思しき湖で、蒸気船に乗船する20代後半の男女の会話と
その後に訪れる蒸気船の沈没、女性の死で幕を開ける。

同時期、ロンドンでは、スパークス、グウェンが共同で営む結婚相談所に
ひとりのアフリカ系の男性が入会してくる。

グウェンは人種に配慮しながらも、相談所の説明するが
この男性が、基本的に「嘘」を喋っていることに気づき、警戒をする。

またグウェンの内なる敵、義父がアフリカから1日前倒しで帰宅し
義母、使用人、そして勿論、グウェンの険悪な状況に陥る。

義父は、義母ともロクにコミュニケーションすることなく
自信が営む経営陣と内輪のクラブに夜な夜な出かけ、戻ってきても
再び、身内や使用人とぶつかる毎日を送る

そしてクラブに出向く車中でグウェンとともに義父は誘拐され
その事態に、義母は、さまざまツテで事件を解決きたスパークスに
グウェンそして義父の救出を依頼する。

"ツテ"は勿論、ギャングの親玉で、スパークスの恋人アーチ―のことで
結局、アーチ―の存在や、スパークスを手伝う用心棒サリーの活躍もアリ
グウェンは脱出(解放)、そして義父も・・・

なんですけど、この第3巻は事件解決そのものよりも
グウェンの亡き夫との間で生まれた、最愛の息子ロニーの監護権な度を巡る
義父との闘い、そして義父がアフリカにいる間に散々な目にあわせられた
義母との仲直りの話がメインだと思う。

実際、読んでいる途中で誘拐犯の真犯人はおのずと分かるし
新規の入会者も、冒頭の蒸気船事故の関係者だと想像つくし・・・で
最低な義父ではあるという感じ。

とにかくこの3巻は、スパークスやグウェンの友情がさらに進んでいるし
アーチ―、サリーの脇役も相変わらずイイ感じ。
グウェンの義母も、すっかり、彼女たちの仲間になっているし、
各キャラの人間関係が素晴らしい。

ちなみに短編のほうは、スパークス、グウェンが空きオフィスに
忍び込んで愛でていた「机(の抽斗)」をめぐる内容。

それもそれで、彼女たちの会話が魅力の作品でもあるので十分楽しめた。
次回作以降も楽しみに待ちたい。


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