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[日記](読書) 最後の龍殺し(ジャスパー・フォード) [日記]


ジャスパー・フォードのドラゴンスレイヤーシリーズの第1作目、
「最後の龍殺し」の感想と記録。

ドラゴン・スレイヤーシリーズで、すでに"ラスト"というところも、イイ感じ。
第2作目から読んでしまっているので、代替の登場人物の「それとなり」も理解していたし
友達でもある魔獣クォークビースト(初代)が2作目では死んでしまっていたので
その親しさも第1作では盛り沢山だったので、楽しく読めた。

前作同様、現実的な社会に、魔法という化石燃料的な、或いは電力的なパワーがあり
過去の魔法事故から、使用が厳罰化、そして魔法は廃れていき、
舞台となる王国でも、魔法使いは細々と、魔法使いのマネジメント会社で
家の修理やら、紛失物の調査やらの仕事に従事している。

主人公のジェニファー・ストレンジは、出生(孤児)であることから
奉仕義務が解ける18歳まで、このマネジメント会社で勤めることになったが
ジェニファー自身は魔法の才能がない(というほとんどの人はない)ので
マネジメント(電話対応、魔法使いの管理などの雑用)をこなす日々だったが
社長が失踪してしまったために、幼少から勤めている実績のため
社長代理となっている。

そんなとき、お抱えの魔法使いたちの「魔法能力」があがり
(このあたりは電力量や石油みたいな感じ)
さらに王国にいる何名かの予言能力者(魔法使い)が
最後のドラゴンが近々死ぬらしいと予言する。

ドラゴンは聖域(ドラゴンランド)に住み、バリア(結界)によって守られ
人間が入ると魔法により蒸発する。
死ぬとその土地の魔法は解け、「奪ったもの」の土地となることから
ジェニファーが住む王国、その隣国、人々が我先に、とその土地に群がる

ジェニファーは現ドラゴンスレイヤーより補助として任命されたため
ドラゴンスレイヤー(老人)と一緒にドラゴンランドに入るが
そこで現職から真実(ジェニファーが最後のドラゴンスレイヤー)を告げられ
ドラゴンランドを奪おうとする人々の騒動に巻き込まれていく。

このシリーズが面白いと感じたのは
「魔法」がひとつの「資源」として語られていて、その資源には限界があるということ
この作品では10ギガ程度とされていて、
魔法使いが自由にそのパワーを使うというよりも「蓄えたもの」を使うという者。
出力が大きい人は魔法能力が高いみたいな。
魔法自体はそんなに都合の良いものでもなく、自由自在には使えないので
使う場合は、使うための環境を整えるみたいな(電気みたいな感じ)

なので、ぶっちゃけ、電気やガソリン、つまり現実社会と同様に
科学のほうが扱いやすいという側面が大いにあって、廃れている状態。

ファンタジー小説では、「ハリーポッター」や「指輪物語」が有名だけど
個人的には、この作品の方がバランスが良いというか
普通に小説として面白いと感じております。

新作がでれば、是非読み続けたいし
登場人物(ジェニファーやクォークビーストたち)を応援したいですねぇ。

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