[日記](読書) 悪い男(アーナルデュル・インドリダソン) [日記]
アーナルデュル・インドリダソンの人気シリーズの最新作、
「悪い男」の感想と記録。
一応、エーレンデュル捜査官シリーズではりますが、エーレンデュルは休暇中という事で
同僚の女性捜査官、エリンボルクが今作では主人公になっている。
舞台は勿論、アイスランド、レイキャビク。
1人の男性が自室で、無残にも首を切って殺されていた。
着衣には、レイプドラッグがあり、この男性が使っていたのか、その結果として
被害者の女性から殺されてしまったのか、エリンボルクが真相を追う。
レイプドラッグの売人の線、
直近にレイプされた女性から事情を聞いたり
殺された被害者(レイプという意味では加害者)の故郷を訪問し
自動車修理工を営む知人、その他知人、母親などの聞き取りをしたり
エーレンデュル同様、エリンボルクは地道は聞き取り、捜査を行う。
捜査を進めるなかで
遂に部屋の中に残されたスカーフとそのスカーフについた匂いから
アイスランドでは珍しい調理器具である線を追い、
男性が殺された際にレイプされた女性(被害者)を見つける。
但しレイプドラッグで意識が無かったことや凶器が見つからないこと
父親が救助に行った際には既に、男性は死んでいたと思われることから
エリンボルクは、この被害者女性と父親を捜査線から外す。
また、この父親から娘の救助の際、「石油」の匂いがしたと告げられ
その匂いが、自動車修理で発生するエンジンオイルに起因するものであることを
突き止める。
今回も特に奇抜なトラップだったり、猟奇的なものではなく
地道な捜査の末に辿り着く、そんな内容。
エリンボルクの家庭の話(子育ての悩み)だったり
休暇中で行方不明になっているエーレンデュルだったり、
同僚の暴走だったり、行き過ぎない程度にストーリーに盛り込まれて
飽きずに最後まで読ませてくれる。
まだまだシリーズは続いているようなので、気長に
シリーズが関係するまで読んでいこうと思う。
次回作もエーレンデュルは登場せず、エリンボルクが主人公らしい。