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[日記](読書) 荒潮(陳 楸帆) [日記]

中国のSFサイバーパンク作家、陳 楸帆の「荒潮」を読んだの記録。

最近まで日本以外の国の、特にミステリ、SF系の作家さんに疎くて
調べてみると劉慈欣(三体)など読んでみたい作家さんが結構いる。

香港を舞台にした陳浩基のミステリも面白いし、逆に日本の
SFやミステリが残念な気もしないでもない。

で、「荒潮」だが、まさにサイバーパンク。
というか押井守監督が長編映画でやりそうな設定とストーリー。

貧民街(とある中国の島)。ごみのリサイクルをする島民たち。
アメリカの大手リサイクルメーカの策略。
島を取り仕切る元締めたち(ルオ家、チェン家、リン家)の利権争い。

生活はネットでつながれており、とある事件により
貧民街に住む少女の頭脳が電脳化する。

貧民街の少女と恋においた青年(リサイクルメーカの交渉役の通訳)と
貧民街の住人、そして元締めたち、リサイクルメーカとの闘い。

世界観は間違いなく攻殻機動隊、イノセント。

是非、押井守監督の手で映画化してほしいところです。

まぁ、面白いか・・・というと非常に難しい作品なんだけども
サイバーパンク、攻殻機動隊が好きなら読んで損はない作品ですね。




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[日記] エルドリッチホラー・拡張(ボードゲーム) [日記]


再びクトゥルフ神話系ボードゲーム「エルドリッチホラー」のプレイ記録。
今回は先日購入した「アンダー・ザ・ピラミッド」「ドリームランド」拡張版の記録。

どちらも特定のクエスト、エンシェントワン(ボス)を選んだ場合
サイドボードなる特殊エリアのボードが登場する。これも結構大きなボード。
アンダー・ザ・ピラミッドでは、ピラミッド周辺
ドリームランドでは、非現実的な街

地域遭遇やゲート遭遇などの基本的なルールは、オリジナル版と変わらないけど
遭遇フェーズでのエピソードが増えたり、冒険カードがあったりで
オリジナル版とは違った楽しみ方というか、楽しめるエピソードが増えた。
しかも探索者も増えたのでリプレイできる幅がさらに広がる。

というか、ボード購入当初は「気に入った探索者」を4名選抜したソロプレイだっ
たのだが、このゲームはそもそも探索者たちが行動不能になる事が、前提に
なっているので、一人一人のアクション(能力)を活かして
レベルアップに勤しんだり、カード(アイテム・呪文)を集めたり
モンスターを倒す(ゲートを閉じる)ことを優先したりと、
とりあえず行動不能になるまで自分のキャラにあわせた行動をとっていくことが
肝となることにようやく気が付いた。行動不能になれば、新たな探索者を
登場させることが出来るし、アイテムなんかも上手くいけば引き継げるし。

クエストに書かれたミッションをこなしつつ
そうやって攻略に必要になるようなカード収集やレベル上げをしていく
そして冒険カードに書かれたサブストーリーを攻略して、さらに
良いアイテムをゲットする、みたいな。

とかいいながらも、"破滅"の数がどんどん減っていくことに焦る。
神話フェーズの理不尽な"噂クエスト"に音を上げる。
同じくイベントにむかつく(カードを捨てる、とか)

ピラミッド、ドリームランドともに地域遭遇で得られやすい
カードやトークン、アイテムなんかも豊富になって
余計に攻略(考えること)が楽しくなったし、
ドラスレの拡張版のCPと比較すると圧倒的なCPの高さ。

・・・が、相変わらず直訳の意味が分からなかったり
エラッタが多いのが、玉にきずというか、改善して欲しい。

そういう(ネガティブ)ことを踏まえても面白いゲーム。

準備の時間も相当かかるのだが、それもまた面白いというか
特殊モンスター、強いな・・・みたいなことを考えて妄想。
探索者のスターターを考えて妄想、みたいな。
(場合によっては速攻行動不能になるのだが)

プレイ時間も長いけど、おかげで猛威を振るう新型コロナウィルスで
外に出る楽しみがなくなりつつ昨今
ソロプレイでもできるボードゲームは、結構いいツールだと思う。

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[日記](読書) マスカレードホテル(東野圭吾) [日記]


珍しく超人気作家、東野圭吾の「マスカレードホテル」を読んだので記録。

この作品も氏の他作品同様、映像化されている。

主演はフロント係に長澤まさみさんと潜入捜査官に木村拓哉さん、そして
同僚役に小日向文世さん。なかなかよく出来た配役だと思う。
というか、小説を読むときは既にこの配役で脳内補完されていた。
特に木村拓哉さんは見事というか、そもそも彼をモチーフしたのでは
ないだろうか、とさえ思った。

物語は意味深な数字(というか明らかに緯度・経度を示す数字)と
一見するとつながりのない殺人事件、妙な宿泊客、
そして困ったお客相手に見事なプロ意識で捌きまくるホテルマン。

事件解決までの手法やなんかはあからさまなエンタメ作品ですけど
それなりに面白いというか、面白さ、読みやすさでは
この人の小説はやっぱり面白いよなぁ、と思ってしまう。
映像になりやすいというか。
たまぁ~に読むのにはもってこいですよね。

結局犯人はそこというか、意外性もあまりなく
登場人物の範囲内で落ち着くし、
事件性よりも、長澤まさみさん、木村拓哉さんの掛け合い・・じゃなくて
山岸さんと新田さんの掛け合いと、淡い恋心?的なところが
面白い作品なんですね、きっと。

迷惑な宿泊客もいそうで・・というか、読み手が
想像できそうな迷惑な人たちを、一通り押さえましたという感じで。
いかにもでしたし。

もう少し全体的にひねりがあって良いのかもしれませんけど
作者の多分、そういうところはあえてシンプルにして
主人公の二人に焦点を当てたかったのかもしれません。





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