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[日記](読書) 喪われた少女(ラグナル・ヨナソン) [日記]


ラグナル・ヨナソンの人気シリーズ、女性警部・フルダを主人公にした3部作の
2作目、「喪われた少女」を読んだので感想と記録。

フルダのキャラクター設定の秀逸さとありそうでなかった感(退職直前の女性警部)、
1作目のラストが衝撃的過ぎて、このシリーズがどこに落ち着くのか、どうやって
3作目につながっていくのか、この2作目は何が語られるのか、非常に興味深かった。

1作目(2012年設定)から、約25年さかのぼり、1987~1988年のアイスランド。
首都レイキャビクの北西のフィヨルド地帯の別荘で、10代の少女の死体が見つかる。

作品では、この少女は「ベニ」と呼ばれる少年と別荘で一夜を共にしているが
この死体との関連は序盤では全く語られないが、少年家族の父親が、
この少女殺害容疑で捕まってしまう。ちなみにその逮捕にあたったのは、
1作目でも登場し、適当な捜査と世渡りで出世したフルダの上司で本作品では
まだフルダの同僚である「リーズル」。

物語は、さらに10年経過し、今度はアイスランドの南にある観光地で
断崖絶壁に囲まれた無人島「エトリザエイ」で
30代と思しき女性の転落事故があり、フルダが調査したところ殺人の疑いが分かる。

この女性は、かつての友人たち(4人)で10年前に別荘で亡くなった少女をしのぶため
この島のロッジで過ごしていたという。

で、フルダはこの事件の捜査とかつて別荘で起こった殺人事件の真相を暴くのだが
もちろん、真相というか、事の発端は、またしてもリーズルなんだけども。
同時に、1作目でも語られたフルダの夫・ヨン、そして娘、フルダの母とそして
今回はフルダの父親(アメリカ兵でアイスランド駐屯中、母と出会い帰国)が
この作品(シリーズ)のもう一つのキーとして進んでいく。

ロッジで過ごした4人のうち、犯人はだれか?
途中、父親を見つける為、米国・ジョージア州に赴くフルダは
父親に出会えるのか?


今回も読みやすく、事件そのものはスピーディに進んでいく。
前作が衝撃的なラストだったり、フルダの過去だったり、リーズルの最低具合だったりが
色々、いい具合に「語られていなかった」ので、2作目でそのあたりの「謎」が
徐々に語られて先が気になる内容、かつ大変面白かった。

さぁ、3作目なんだけど、
3作目でついにこのシリーズが完結するのだが、まだ邦訳されていない??
早く、邦訳版が発売されることを切に願います。


フルダ・・・悲しい女性だなぁ。


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