[日記](読書) 血のペナルティ(カリン・スローター) [日記]
米国ミステリー作家、カリン・スローターのジョージア州捜査局、
ウィル・トレントシリーズの第5作目、「血のペナルティ」を読んだ記録と記録。
シリーズを読むのは2作目で、読み書き障害をもつ捜査官(主人公)のウィル、
恐妻(悪妻)?で幼馴染のアンジー、相棒のフェイスなどなど
何となく覚えている程度。
ちゃんと1作目から読んでいれば、アンジーとか、フェイスとか(もちろん、
ウイルにも)もう少し感情移入できるのかもしれない・・。
内容はフェイスが母親宅に娘を預けて、捜査局研修を終え帰宅すると
母は不明(拉致された模様)、侵入者(アジア系)が死体で見つかり、
さらに侵入者同士がもめているわ、娘は物置に閉じ込められているわで
いきなり事件が展開する。
ウィルと上司アマンダは独自で調査を進めるが元々ウィルは、フェイスの母親が
現役捜査官時代の犯罪組織との癒着疑惑を捜査した過去があり、
その結果、”彼女を除く”、彼女の部下(全員)を刑務所送りにしている。
そんなイワクのある「母親」の捜索を進めると
過去の「癒着」疑惑の「無罪(その後退職)」が果たして‥という感じなのだが
人種や組織、色々ふった挙句、落としどころがちょっと弱い気がする。
前作・サイレントもそんな感じだった記憶があって、どうなのかなぁ。
隠し子が成長して、元の母親とその姉を殺しに来るかなぁ?
つか、フェイスの兄の存在はどこにいった?とか、なんか風呂敷を広げた割に・・・
確かに面白いのだが、北欧ミステリーに比べるとちょっと釈然としないというか
弱い気がする。結果、捨てられた隠し子が「全部悪い」という感じもぬぐえず
なんか、可哀そうな気もする。
超厳重の刑務所に服役中の元部下が巧妙に殺されたり
警察を装い病院に侵入し、ウィルの恋人を殺そうとしたり
ヒスパニック系の犯罪組織の大物が、良くわからない嘘をついたり
その妹もなんか意味深だったり、色々、読者を振り回した挙句に
実は、大学生くらいの恨みを持った不良少年が
実の母親と異父兄弟(の姉)への復讐でした!・・・て、あれ??
うーん、やはり、シリーズをちゃんと読むと良いのだろうか・・・
[日記](読書) シュナの旅(宮崎駿) [日記]
全ページカラーの漫画なので、「読書」なのかどうか微妙ですが、
言わずと知れた日本が誇るアニメーター、宮崎駿の「シュナの旅」を読んだので
その感想と記録。
宮崎駿監督の1980年代の作品(漫画)でアニメージュ文庫から刊行されている。
正直、この作品をつい最近ネットで知るまで、まさに知らなかった。
内容は、村に住む、将来村の長となるべく少年(東の方に住み、未来か、過去なのか
不明な時代)が、やせた大地や苦難の生活に疑問をもち、ある旅人が持つ「種」と
出会う事で、「西」へヤックルと共に旅立つ。
途中、様々な文化の人々とであい、この少年自体も徐々にけがされていくが、
少女とその妹に出会い、旅立つ当初に持っていた情熱を取り戻し、ついに「種」を
見つけるが、その際に記憶や感情を失われてしまう。
少女たちは青年を待ち続け、少年を見つける。
そして、記憶や感情を失った少年と共に「種」をまき、その成長(稲穂っぽい)と
少年の回復を見守る。そしてその「種」と共に再び旅に出る、という話。
・どこかに住む王子候補の少年が旅立つ
・馬っぽい家畜ヤックル
・途中出会う人(坊さん?)など、世界観はどこか「もののけ姫」に似ているけど
全く違う作品で、宮崎駿監督らしいこの世界、社会に対する「疑問」を呈す。
萌えや、暴力、集英社的な作品が蔓延る現状では、こういう作品や
作家さんは出てこないのかな。。。
面白いか、といえば、微妙なんですけどね。
画力は凄いし、内容も問題提起だし、素晴らしいことには間違いないと思う。
[日記](読書) 咆哮(アンドレアス・フェーア) [日記]
ドイツの作家、アンドレアス・フェーアの「咆哮(原題・プリンセス殺し)」を
読んだので感想と記録。
ドイツの作家といえば、「国語教師」を読んだような・・面白かったような・・。
あまりミステリーというイメージもないが、本書はドイツで大人気シリーズらしい。
日本でもネットをみると結構高い評価なので、やっと読めたという感じ。
舞台はドイツ南部、オーストリアとの国境ちかくミースバッハ群の湖。
そこでこのシリーズの準主役ともいえる巡査・クロイトナーが、
カーリングの試合の下見のため凍り付いた湖にいくと、湖に少女の死体を発見。
現場に到着したこのシリーズの主人公、主席警部・ヴァルナ―は湖沿いの森に
少女の殺害を示す墓標を発見。その後、死体に数字の「2」と稜線を示したバッジを
発見。その後、同様の少女の死体、ドイツ北部では少年の死体が発見され・・・
この作家は、この作品でデビューしたと言う事だが、非常に読みやすく
確かになんで、ヴァルナ―の家(屋根)に死体があったのだろう、とか
なぜ犯人はヴァルナ―が選ばられたの?とか、暴れん坊?のクロイトナーの
存在とか、結構、「?」が付くんだけど、特に大きな不満もなく、
北欧ミステリーのように、色々、登場人物が多くて、これからシリーズが進むと
今回、伏線のように紹介されたメンバーの過去も重要になるんだろうな、と。
本作では、ヴァルナ―達が、目撃者や犯人からのメッセージを頼りに
犯人を追い詰めていく・・・というよりも犯人が
ヴァルナ―達を混乱させたり、導いたり、操っていく。
また小説では、別の時系列としてどこかの雪山でスキー事故のため
若い少女が命を落とす(同行していた父親が娘を救うことが出来なかった)
徐々に殺害された少年・少女の関係性、犯人の素顔がわかってきて
読者はなるほどね、という感じなる。
・・で、クロイトナー、ヴァルナ―が最終的に事件解決、めでたし。
・・・で、次の作品は・・と思っていたら、
なんと、このシリーズの邦訳はこれだけ・・・
しかもドイツでは、2009年に刊行されているのに。
うーん、待つしかないの?
[日記](読書) 網内人(陳浩基) [日記]
残虐ミステリーを一旦離れて、香港の作家、陳浩基氏の「網内人」を読んだので
その感想と記録。
陳浩基の作品は、「世界を売った男」「13・67」があるが、いずれも面白い。
短編集「ディオゲネス変奏曲」も面白いので、ハズレ無し作家と思う。
読みやすいけど、少し、ひねって合って「やられた」と思うエンタメ作品。
「網内人」は、"MOUNAININ"と呼ぶらしく、ネットを連想されるが、
現実の人間関係、という意味もあるみたい(と言う事が裏表紙に説明されてあった)
今までの作品は、時間軸はバラバラだけど刑事ものというか、硬派な感じがする
作品でしたが今回は、凄腕ハッカー(探偵)の物語で、現代。
登場人物、ストーリーは、香港で生活する姉妹(父も母も死亡し、姉が働き10代の
妹を養う)が、妹の自殺によって、前述の凄腕ハッカー(アニエ)に、
なけなしの全財産をかけて妹の「死因」調査依頼をする。
正直、最後の最後まで、陳浩基らしくなく「普通」のエンタメ作品だなぁ、と思ってた。
ネットやスマホ、監視カメラ、ドローン、最新の機器やテクノロジーを利用して
自殺に追いやった犯人調査を行うアニエ。姉・アイへの技術説明も今時の人なら
ある程度しっていることだし、少々うざったいし、なんとなくどこかで見聞きしたような
ストーリーで、読みやすいのいいことだけど、それでも今までの硬派で、
読者をだますような感覚は無かった・・・のだが。
それでも巧妙に全く違うベンチャー企業の話やら
ネット(掲示板)の会話などなど、それとなく意味深な章や表記はあるにはある。
・・で、最後にとんでもなく騙された。
こんなに騙されたのは、歌野晶午氏の「葉桜・・・」以来。お見事。
どこで自分が騙されていたのか、よくよく考えてみると、結構最初から。
それが分かった時点で、改めてこの作品の面白さ、凄さが分かったし、
ネットでの高評価、人気の具合に納得した。そして大満足。
素晴らしい。シリーズ化も予定されているようで、アイとアニエの物語が
更に読めると思うとちょっと幸せ。
アジアの作家さん、勢いありますね。同じアジアの日本からも新星が出てほしい。
[日記](読書) プリティ・ガールズ(カリン・スローター) [日記]
続いて、米国の人気ミステリ作家・カリン・スローターのノンシリーズもの、
「プリティ・ガールズ(原題も同じ)」を読んだのでその感想と記録。
カリン・スローターという作家さんを知らないと、ちょっと違うジャンルの
小説と思いがちだけど、ミステリー。
最近読んだ作品(サイレント)が、ちょっと盛り盛りな感じというか、
とってつけた感があったので、避けていたのですが
嫌悪する理由もないし、特に嫌悪するほど避けているわけでもないので
ノンシリーズものということで、再チャレンジ。
感想としては、流石人気作家。面白いですね。
特に物語の進め方が光明。
①父親が(行方不明となった)娘に問いかけるよくわからない手記(日記)
②釈放された(保護観察)女性とその夫が再開したところで、旦那が殺される
③別の中年女性(太り気味、依存症)が、ママ友にウンザリしながら娘と生活中
①、②、③の関連が分からないまま、話が進んでいきながら、間もなく
②で殺された旦那(ポール)のことを、③の中年女性(リディア)がなぜか関連
更に同時期に起きていた少女の失踪事件も、③のリディアがやたら気にしている。
などなど、よくある手法といえばそうなんだけど、
②、③は絡みながら、①では、父親が娘を何とか探そうとする愛情が永遠つづられる。
原題のミステリーなので、北欧ミステリー同様、猟奇的な殺人が中心だが
①がある分、どこか、愛情にあふれている不思議な作品になっている。
ただ、少し難を言えば、
功名に猟奇的殺人を完遂していた犯人(ポールなわけだが)と関係者の関係が
若干薄いように感じられ、このあたりのエピソードなんかを散りばめたらなんて
思ったし、①の父親の日記の回想をもう少し手厚くしていたら
もっと、殺された少女に感情移入できたかも、と思ったりもした。
でも、流石人気作家です、一気読み。
シリーズものは今も続いているので、また読みたくなる作家さんをみつけて
よかった、よかった。
[日記](読書) ブルーバード、ブルーバード(アッティカ・ロック) [日記]
米国ロサンゼルス在住の作家であり、脚本家の小説、
「ブルーバード、ブルーバード」を読んだのでその感想と記録。
タイトルは、アメリカのブルースシンガー、ジョン・リー・フッカーの
「Blue Bird」の歌詞から引用したとのこと(@本書解説)
動画サイトで見つけ聞いてみましたが、シブい歌ですね。
小説のストーリーは、テキサス州ヒューストン近郊の殺人事件から始まり、
北東部のシェルビー群の田舎町の2つの殺人事件へと話の中心が移っていく。
主人公・ダレンはヒューストンで「テキサスレンジャー」として働く黒人レンジャー。
比較的裕福な家計で育つも父を亡くし、母はアルコール中毒で関係が悪く
叔父家族に育てられ、本来ならば弁護士となるところを、
とある事件(ジャスパーでおこったヘイトクライム)により、レンジャーを志す。
ヒューストンで起こった殺人事件は、家族で農場管理人・マック(黒人)が
白人殺害の罪に問われ、ダレンが証人として法廷に立つが、
マックをかばった言動が問われ、レンジャー停職となる。
その停職中、友人の依頼によりシェルビー群で起こった殺人事件を調査するのだが。
・・で、テキサス州、そして黒人(アフリカ系アメリカ人)の殺人、
それに絡む白人(団体)。ジャスパーのヘイトクライム。
つまりこの小説は、昨今もアメリカで起こっている差別を扱っている。
この小説で語られていることは勿論フィクションであるが
この小説は、英国、米国の賞を受賞していることから、一定の「真実」も
語られているのだろう。
基本的にモンゴロイド中心の島国に育った私には到底分からない感情や社会。
個人的には、真実を語りつつも、最終的に「愛なんだ」というところに
落ち着かせようとしているところや、最後の結局、「それなんかい!」的な
喧嘩両成敗的な、簡潔はモヤモヤしか残らないのだが、
それがこの問題の、今のアメリカの限界(別に悪く言うつもりもない)なんだろう
と思う。それぐらい、シビアで、根が深く、我々のような第3者が
気軽に触れてよい問題ではないのだろう、と思う。
直近で、2つの米国作品、それも「差別」を中心にした小説を偶然読んだ。
この問題は「アメリカ特有」という意識もどこかにあるが、
日本でも同じような問題は潜んでいるし、実際目を向けてないだけだと思う。
こういう作品が、生まれ、そして評価されているアメリカは
ポジティブにとらえれば素晴らしいことなんだともいえる。
[NFL] ありがとう、ジュール(ジュリアン・エデルマン) [スポーツ]
遂にニューイングランド・ペイトリオッツ(NFL)のワイドレシーバー、
ジュリアン・エデルマンが引退することになった。
数年前、靱帯を断裂し、昨年も膝を負傷し手術からの復帰を目指していたが
チームのフィジカルチェックに合格せず、2021年4月に引退を決断。
近年、ペイトリオッツでブレイディやグロンク以外で最も愛された選手と思う。
勿論、彼以外にもニンコヴィッチ、メイヨ、愛された守備選手も多くいるけど
どんな状況でも戦い続けた彼は最も愛され、最も尊敬された選手の一人と思う。
思えば彼がデビューした当時、チームにはウェスウェルカーという小兵WRが活躍し
ウェルカーのケガの代役として、活躍するようになった。
ウェルカーがチームを去り、その生き写し的なプレーとそして強靭なタフネス、
ブレイディ並みの精神力とここ一番の活躍、そしてQB出身らしく、時折見せる
トリックプレイ。なんともベリチック好みな選手でしたし、
あのスーパーボウルのミラクルキャッチは、NFL史に輝き続けるはずでしょう。
(しかも、ドラフト順位も低かったし)
ブレイディの娘さんとのSBセレモニーでの一幕や
フォックスボロでの優勝パレードでのブレイディの優勝回数を示すカードだったり
試合外でも楽しませてくれたし、何と言っても、頼りになる存在でした。
SB後のトーク番組で、司会者の「一番好きなSBリングは?」の質問に、
間髪入れずに「NEXT ONE」と答えたあなたが最高でしたよ。
アンダーニースで必ずオープンになってくれる。
多少の競り合いでもキャッチしてくれる。
タックルを受けても、セカンドエフォートで1stダウンを更新してくれる。
エデルマンとブレイディの関係は兄弟のよう、と本人たちが言ってましたけど
二人がいれば永遠にダイナスティが続くようにも思えましたね。
エデルマンが引退してしまった今、どちらもパッツを去ってしまったのですが。
グロンクや、ABのように「もしかして・・」はないのかな。
フィジカルチェック、不合格だもんね・・。
ありがとう、ジュール。
幸せな引退生活を。
[日記](読書) ザリガニの鳴くところ(ディーリア・オーエンズ) [日記]
続いて米国作家、ディーリア・オーエンズのデビュー作にしてベストセラー作品
「ザリガニの鳴くところ」を読んだので感想と記録。
この作品は個人的にタイトルや表紙に惹かればしないものの、
ネットのレビューや評価が非常に高いものだったので、前々から読んでみたかった。
いつものようにほぼ小説の概要は知らず読み進めたので、
ミステリーものなのか、湿地で暮らす女性の半生の記録なのか、
はたまた恋愛小説なのか、時代も、場所もまったくしらなかった。
ノースカロライナ州の湿地帯、そして時代は1960年代を中心に
前後10年程度が描かれている。その湿地帯で一人の男性の死体が見つかる。
湿地帯には貧困層が暮し、富裕層(=白人)は別の村、そしてこの時代の米国では
アフリカ系の人々は「カラード」と呼ばれる村で生活し、
白人と黒人が交わるようなことは基本無い(差別を受けるので避ける)。
物語の主人公は湿地に住む少女で、白人だが、貧困層かつ
沢山いた家族が、父親の素行の悪さや、貧困を嫌い、一人、また一人と去っていく。
父親自身も最後に残った少女を残し、家(というかぼろ小屋)を出ていき
10歳にも満たない少女が1人、湿地で暮らしていくことになる。
この物語は結局のところ、この少女の生涯を語った物語なんだけど
親切なカラードに住むアフリカ系夫妻(日常品を購入できるお店を経営)、
まだ家族がいたころからの知り合いだった白人の少年(のちに結婚)と
その父親、そしてノースカロライナの湿地と自然の描写と、「詩」。
これらと貧困生活の少女の成長と恋愛が絶妙に絡み合い、そして
青年の死体を巡る捜査が同時進行し、エンタメとして成立している。
男性の死は物語で勿論重要なのだが、その事件があることで飽きずに読めるし
その事件を取り巻く状況が、アメリカの階級社会や差別、文化を知ることが
できる。
何とも不思議な作品だけど、最後の展開の切れ味は凄かった。すっきり。
エンタメ作品らしい落としどころ。
でも、最後まで親切に少女(女性)を助けたジャンピン(アフリカ系の店主)が
病気で亡くなってしまうのが一番寂しかったし、じつは
この小説のクライマックスではなかろうか、と思う。
良い作品ですね。
ベストセラーというのも納得です。
[日記](読書) 宇宙探偵マグナス・リドルフ(ジャック・ヴァンス) [日記]
SF作品は定期的に読みたくなるし、色々な作家さんを探していたりする。
今回は、米国作家で既に他界しているものの、数々の賞を受賞している、
ジャック・ヴァンスの連絡短編集、「宇宙探偵・マグナス・リドルフ」を読んだので
感想と記録。
触れ込みとしては、「ある時は沈毅なる老哲学者、ある時は知謀に長けた数学者、
しかしてその実体は宙を駆けるトラブルシューター、その名も
マグナス・リドルフ!」らしい。つまり、「宇宙探偵」ではないんですね・・・・。
これは「邦題」がそういう風になっているので、現代は「The Complete・・」。
このミスリードが、読んでいて????となってしまうのが残念。
そして古い作品なので、色々突っ込みどころがあるし、正直にいうと
大人が読んで楽しむ小説では無かったな・・・・と。
登場人物を普通の「人」に置き換えたり、「地球の街」に置き換えると
普通の、些細なトラブル解決ものなんですよね・・
一応、依頼元が、ムカデ型のなんとか○○人とか、何とか星のなんとか、とか
なので、SF作品といえなくもないけど、それだけで「SF」というのも
なんだかなー、という感じ。
ちなみに、マグナス・リドルフはお爺さんで、白髪・ヤギ髭を蓄えて温厚な人物。
依頼に基づいて、現場に訪れ、サクっと解決するのだが、結構、単純な推理で
それだけ・・って感じも否めなくもない。
これ、沢山挿絵があって、小学生のころ読んだら、ハマっただろうな・・・
[日記](読書) レッドクイーン(ヴィクトリア・エイヴヤード) [日記]
アメリカのヤングアダルト向けのファンタジー作品、「レッドクイーン」を読んだ
のでその感想と記録。
"ヤングアダルト(YA)"の作品は度々日本の作品なんかも読んでみるものの
ジェネレーションのギャップ甚だしく、最後まで読むのがつらいのだが、
この作品も何度も挫折しそうになりながら(読み飛ばしながら、ともいう)、
何とか1作目を読み終えた。
そもそもこの作品を読んでみたいと思ったきっかけは、表紙の絵だったりするので
内容は全然知らなかったのだが。(表紙:清原紘氏)
物語は、メア・バーロウというレッド(この物語では貧困層(奴隷))の少女が
シルバー(この物語で一般市民、富裕層(名士)&王族)の王女候補になりつつ
シルバーを裏切り、レッドを解放しようとする。
ヤングアダルトっぽく、王子様登場。そして、メアは二人の美男子王子と
恋仲になりつつ、恋心と復讐心が微妙に絡み合いながら、レッド解放活動を
レッドのテロリスト集団と共に繰り広げていく。
正直、どこかで読んだよねー、という設定とストーリー。
炎、水、凍り、磁石、雷の能力者たちが、能力を使い戦闘するシーンなんて
ワンピースそのものだし、マトリクスやその他ファンタジー映画の要素を
とりあえず詰め込んだ!という、なんとも凄い作品。
この作家さんもきっとそういうのが好きなんだなーというのが
切実に伝わってくるんだけど、まぁ、10代向けですわね、、
まぁ、女性の作家さんなんで、モロなエロスもないし
日本人のように、いつもの萌えキャラはでてこないし、そういう意味では
読みやすいかな。
まぁ、シリーズ作品なんで、2作目くらいは読んで、
ストーリー的な盛り上がりを期待したいと考えております。