SSブログ

[日記](読書) 不夜島・ナイトランド(荻堂顕) [日記]


日本のSF作品、「不夜島・ナイトランド」の感想と記録。

素直に面白かった。
電脳、義体などなど、押井守作品のような世界観。

舞台は与那国島の久部良が中心となっていて、近海の台湾に物語後半からは
舞台を移動し、最後は再び与那国にもどり最終決戦。

第2次世界大戦終結後、与那国は台湾や本島との密貿易で大繁盛していた。
密貿易の大物ブローカーであるウー(台湾からの移民)は、
雇主である台湾に住む大物組織を介して、
米国中佐から「ポジティビティ」と呼ばれる得体の知れないものを手に入れるよう
指示を受ける。(そもそも、ウーの雇主は、米国中佐)

ウーは、ブローカー仲間や友人、知人、そしてウー同様、米国中佐からの指示で
久部良に赴任した毛利巡査とともに「ポジティビティ」を探っていく。

魅力的な登場人物が多数登場し、基本的には全ての伏線を回収していく展開。
いたるところに、台湾文化(言葉)や漢字表現だったりが登場して
若干読みにくいところはあるものの、フリガナが丁寧にふってあって
基本的にはスムーズに読めたと思う。

ただなんとなく登場人物の結末が分ってしまうような流れなので
そのあたりは少し残念(物足りなさ)ではあるものの
第2次世界大戦終結直後の与那国、台湾を舞台に
電脳ワールドを展開しているなんて、かっこいい。

しっかり日本統治の時代背景もあったり
アメリカ、ソ連、中国の関係だったり、バランスも良かった。
途中、誰のセリフかわからないような表現で「?」が付くところもあったけど
多分、それは私の読解力が無かったせいだと思う。
あと賭博のシーンなんかは、正直読み飛ばすしかなかった・・・
麻雀(チックな)の役満とかわからないし・・。

でも総じて面白くて、この世界観であと2作品くらいは読めそうなので
是非ともパラレルワールドの作品(シリーズ)を発表して欲しい気もする。

とりあえず、他作品も評価が高いので読んでみよう。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。