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[日記](読書) ラスト・トライアル(ロバート・ベイリー) [日記]


続いて、米作家ロバート・ベイリーの人気法廷シリーズ、第3作品目
「ラスト・トライアル」を読んだので感想と記録。

「ラスト」というタイトルなので、遂に弁護士業務をリタイア&シリーズ完結か?と
思っていたら、4作品目もあるとのことなので、逆に3作品目の内容の想像がつき難い。
まさか、4作品目への序章か!?とか穿ってしまいましたが、
3作品目のメインストーリーは4作品目へ持ち越すことはなく完結し、ホッとした。

3作品目も、1~2作品目を読んでないとストーリーに厚みがなくなるというか、
面白さが分からないと思うので、前作(前々作)を読むことは必須なのだが
正直読んでいても、あまり前の作品は覚えていないので、不安もあったが
物語中に補足的に簡単な説明がはいるので、なんとなく思い出してきた。

アラバマ州での交通事故と運送会社の詐欺、その被害者弁護(1作品目)、
KKKメンバーの殺害容疑者の弁護(2作品目)、

そして3作品目は、1作品目で裁かれた運送会社が出所し、何者かに殺害され
同じく1作品目で交通事故で死亡したトラック運転手の妻が容疑者となり
老齢で、元アラバマ大ロースクール教授、弁護士トムが、容疑者の娘の依頼で
容疑者=ウィルマの弁護を開始する。

2作品目でも登場した処刑人であり死刑囚や、その雇い主
トム側でも、ロースクール時代の教え子だったり、後輩だったり、友人だったり
シリーズで登場する面々は変わらない。なので、記憶がよみがえってくれば
登場人物も少ないし、場所もアラバマ(タスカルーサ)なので読みやすく
一気読みできてしまった。

ただ1作品目や2作品目にくらべるとハラハラドキドキ感は薄くなり
多少の驚きはあったものの、割と落ち着くところに落ち着いたというか
悪い奴は悪いし…という感じ。ただラストの解釈は難しい。
果たして正義はどこにあるのだろうか。
丁度、前に読んだ「ミラクル・クリーク」では娘が起こした事故を母親は
隠蔽することなく、それを受け止めようと夫とその娘に正義を説く。

こちらは同じく母親を救おうとした娘(依頼人)が起こした罪を
弁護士(トム)や検事が隠蔽しようとする。(とした)
どちらが正しいのかは現実問題として難しいけど、作品自体は面白かった。

4作品目、元々膀胱癌だったトムに新たな癌が見つかり、余命いくばくもない
ラスト・トライアルは果たして本当にラストだったのか、
最後の最後で法廷にたつのか、相棒で若いリックが自立できるのか気になる。

待ち遠しいですね。

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