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[日記](読書) 悪意の森(タナ・フレンチ) [日記]


アイルランド・ダブリン在住、そしてダブリンを舞台としたミステリー、
タナ・フレンチの「悪意の森(In The Wood)」の感想と記録。

少年時代に近くの森で友人・2名が行方不明になった過去をもつ刑事ロブ
相棒キャシー、同僚サムとともに遺跡発掘現場で殺された少女の事件を追う。

この殺された少女が見つかった遺跡発掘現場は、過去ロブが友人をなくした
「森」であり、小さい町であることから、自身の事件との関連性も疑う。

殺された少女の近親者、遺跡発掘メンバーと自身の過去の事件の関係者を
キャシーと共に聞き込み調査を行うが、明確な「線」が見えてこないまま・・。

ぶっちゃけ事件としては、「現場」をしっかり捜査すれば
別に迷う事は無かったんじゃないの?と思うような「犯人」ではないんですが、

途中、発掘現場の利権をめぐる捜査とか、過去の事件捜査とか
なんかもう、途中下車というか振り回し感が多い。

でも、この小説が気味が悪いのは(面白さともいう)、「真犯人」の存在と
その性格というか・・・、その結末というか・・・

ただそれも「やっぱりその人ですよね」という感じではあるので、
ミステリーとしてどうなのかなぁ、とは思う。ただ気味が悪い感じ。
なんとなく「皆が気が付いてるんだけど手が出せない」みたいな、恐怖。

作品として、すこし、読みにくいというか
心理を描く文量が多いので、先に進み難い感じがある。
それが面白いという人にはぴったりだけど、ストーリーを追いたい人には
少しまどろっこしい(=私)

それで、結局過去の事件ってなんだったんだろう・・という感じもあるので
そういう意味でも少しスッキリしない。
特にアイルランドっぽい、という感じでもないし、なんとも微妙。

とはいうものの、「真犯人」の気持ち悪さ、気味悪さは
特に下巻の中盤あたりから終盤は一気読みという感じなので、悪くない作品。

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