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[日記](読書) ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン(ピーター・トライアス) [日記]


ジャパニメーションのもろ影響を受けたと思しき、SF小説の
「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」を読んだのでその感想と記録。

表紙がまず巨大人型メカ。映画のパシフィック・リムだったり、メトロイドを巨大化した
ような人型ロボットが凛々しく描かれているので日本人には馴染みやすい感じ。

最初目にしたときは、「きっと、この人型メカを駆使する主人公が敵と戦うのだろう」と
思っていたのだが、読んでみるとそういう展開ではないことに序盤で気が付く。

第2次世界大戦。史実では勿論日本はアメリカに2都市に無差別・非道の原子力爆弾を
落とされて敗戦国となってしまった。この小説では、日本はアメリカに勝利し
その際、巨大メカによるロサンゼルスを蹂躙し、現代まで皇国(日本)の支配が続く。

アメリカはユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパンとして皇国が支配する中、
サンディエゴを中心に反皇国テロ集団・GWが反抗を続け、
さらに皇国軍人夫人がGWのリーダーと不倫関係にあり、この軍人がテロ集団(と妻)に
報復する(した)事件が勃発。

その後、この軍人はテロ集団を反撃した武勲で将軍となり
その際協力したエンジニア(軍人)は検閲官となる。

そしてその10年後、将軍となった軍人の娘が死亡し、行方をくらました将軍の調査を
この検閲官が開始するが、特高や憲兵、GWなどに追われるみたいな、感じ。

なので、早川書房のHPでも紹介されている「巨大メカが大あばれ」ということはない。
もちろん、巨大メカは出てくるけど、場面としては少ないし
巨大メカが物語上のキーだったり、実はこの検閲官がニュータイプということも
シンクロ率が高いと言う事もない。

この作品はシリーズ化されているので、もしかたしたらそういう展開になるのかも
しれないが、この1作目の時点では、ロボたちが戦うアクションもののではなく
歴史イフもの、或いは将軍とその娘の死因や過去の事件の真相を追うミステリ要素が強い。

ということで、私的にはかなりの肩透かしになってしまったのだが、
別に巨大メカ(ロボ)が戦うものに特別な感情があるわけでもないので
歴史イフ、ミステリとしてそれなりに楽しく読むことが出来た。

2作目以降も読んでみたいと思う。





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