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[日記](読書) 国語教師(ユーディト・W・タシュラー) [日記]

ドイツのミステリ、「国語教師」を読んだのでその記録。

ドイツのミステリとはどんなものだろうと興味津々。
なかなかの人気作のようでドイツでも賞を受賞し、日本でも結構評価が高い。

物語は国語教師(女性)と、作家(男性)のメールのやり取りや
彼らが創作する物語の断片をベースに進んでいく。
この辺りはなかなか独創性があってよかった。

例えば、教師が作家に語る物語(或いはその逆)とか。
いついつの教師と作家のメールのやり取り、とか。

そもそもミステリなのでどこかで事件が発生する「必要」があるのだが
中盤までは特に二人の過去の話に終始し、特に事件性は感じない。
どちらの「狂気」が結末に直結するのかわからないまま進むが
作家の方の子供がポイントになってくる。

最近はやりのむごたらしい暴力の描写や、性的な描写はほぼない。
欧米らしいカジュアルな男女関係はあるにはあるのだが、まぁ許容の範囲。
なので、そういうところも好印象かな、と。

ただ徐々に物語が分かってきて、結末に向かうところは
あまり驚きも、感動もなく終わってしまったというのが印象。
もう少し面白く出来たような気もするが・・・・。
例えば、教師が作家に語る事件の詳細なんか、もっと引っ張れたし
もっと「狂気」を持たせても良かったと思うのだが。

結局のところハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか、恋愛ものなのか、
よくわからないミステリではある。或いはいい話系なのかな・・
いや、いい話ではないか・・人が死んでるし。

2時間ドラマにするとそこそこ面白い作品なのかな、とも思ったり。
凄く簡単に読めるので、外国の小説にありがちな
長ったらしい名前や地理に苦労することもあまりなかったので
外国小説入門編としても良いかも。



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