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[日記](読書) ロンリー・ファイター(ハーラン・コーベン) [日記]

ハーラン・コーベンのマイロンシリーズ、第4作目「ロンリー・ファイター」を
読んだので感想と記録。NFL、テニス(ATP)、NBAときて、今回はゴルフ。

ちなみに原題は「BACKSPIN」。
読み終えた直後では、バックスピンのほうが適切だと思う。
ゴルフ選手を題材としたストーリーを差し引いても。
それぞれの過去を巡る(に戻る)物語だから。

舞台はフィラデルフィアのメリオンクラブ(実在する)で開催されている
全米オープンゴルフ。ほぼ無名のプロ、ジャック・コルドレンが初日首位にたっている

スポーツエージェントを営むマイロンは、資産家で相棒ウィンの助言もあり
興味のないゴルフ大会(全米オープン)に赴き、顧客を増やそうと画策する。
ちなみにこのメリオンクラブは大金持ちのウィンの家系のホームコースでもある。

今回もマイロンはエージェントの立場、そして元FBI捜査官の経験、さらには
弁護士資格の経験を活かし、事件を解決する。

そして今回の事件は、前述のジャック・コルドレンの息子が大会期間中に誘拐された。
さらにジャックの妻は、超有名ナンバーワン・女子プロでもあるリンダ。

リンダ家はウィンの母親の家系でもあり、ウィンの過去、母親との対立が浮き彫りに。
勿論、マイロンは相棒ウィンが母親とうまくいっていないことは周知している。
そしてウィンは今回の捜査に関して、完全に「非協力」をマイロンに通達する。
つまり、マイロンは汚れ役を失ってしまったということになるので
ほぼ自身(と部下でもあるエスペランサ)のチカラで、誘拐事件を解決することと
ウィンの過去、母親との和解もミッションに追加される。

今回も事件のプロットよりも、誘拐事件における人物相関が巧妙。
新人ゴルファーを利用してゴルフビジネスに参画したいシューズメーカ。
その新人ゴルファーとの契約を一手に担い、名を売りたい若手副社長。

無名ジャックがかつて一度だけ優勝争いに絡み、大チョンボをした過去と
その大チョンボ原因となったキャディとその家族。

誘拐されたジャックの息子と、その母親リンダとの血縁関係とジャックの性癖。
さらにリンダと新人ゴルファーとの関係性

いろんな要素、人物相関が絡み合って、絡み合って、マイロンが
その紐も解いていくのが見事。

結末はハッピーでもないのだが、ウィンとマイロンだけは爽やか。

第5作目はどうなるのだろうか。
マイロンと恋人ジェシカの関係や、部下エスペランサの共同経営者の
提案への対応はどうなるのだろう、楽しみ。

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