[日記](読書) 贖いのリミット(カリン・スローター) [日記]
カリン・スローター、ウィル捜査官シリーズ・第10作目「贖がいのリミット」を
読んだので感想と記録。
カリン・スローターはウィルシリーズ含め、結構読んできたと思う(なんだかんだで)
この人の作品は実はあまり好きな部類ではない。
というのは、描写が必要以上に「グロい」ので読んでて心が入らないところがある。
でも、ウィル・トレント捜査官のシリーズは、同僚のフェイス、恋人でもあるサラ、
そして上司のアマンダなど、魅力的なキャラが、話の「核」だったりするので
「血」が苦手な私でもなんとか読み進めることが出来る。
この10作目は、ウィルの妻でもあり、幼馴染でもあり、虐待者でもあり、
そしてウィルを救ってきた恐妻アンジーの物語が「核」になっている。
実際、小説半ばからはほぼアンジーの物語が語られているし、そこが面白かったりする。
現在の恋人・サラに嫌がらせする心情などは、なるほど、と思わせてくれるし
アンジーも「人間」なんだなぁ、とシミジミ感じる場面もある。
物語は、バスケ選手が経営に名を連ねるクラブで、元警察官でもあり
現在探偵業でバスケ選手のマネージメント会社にやとわれていた調査官が殺害される。
そして、そこには多量の血と、その血液型や証拠から「アンジー」が疑われる。
さらに身元不明の重傷者(ドラッグ)も見つかるが
犯人、アンジー、バスケ選手とのつながりなどなど、全く読めてこない。
ただ多量の血からアンジーは瀕死で、仮に生きていたとしても数時間で死ぬだろう、と
予測される中、アンジーと思われる死体が、葬祭場で彼女の車と共に見つかり
彼女の「死」は決定的になる。
・・・が、直後、ウィルの携帯に死んだはずのアンジーから連絡が入る。
アンジーの過去、そして現在、そして未来が巧みに語られていて
最終的に、ハッピーエンド?だったりする。
アンジーが娘、孫を想う気持ち、そして叔父、いとこを嫌う気持ちとその理由、
ウィルへの愛情、サラへの憎しみ。
事件そのものは、虐待、ドラッグ、レイプなどなど、アメリカの犯罪オンパレード。
逆に言うとあまり目新しさはないけど、
なかなか、面白かった。
次回作、「破滅のループ」、楽しみ。
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