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[日記](読書) 流れは、いつか海へと(ウォルター・モズリィ) [日記]

私は全く知らない米国の作家さんだが、アメリカや英国の各賞を受賞している、
ウォルター・モズリィの「流れは、いつか海へと」を読んだので記録と感想。

褐色の肌のニューヨーク市警、ジョー・オリバーは、優秀だが女くせが悪く
見事ハニー・トラップにはまり、市警を追われ、私立探偵になっている。

妻からは三行半を突き付けられていて、独り身だが
元妻との間に生まれた娘(高校生くらい)には慕われている。

そんな私立探偵の元に、警察官を殺した黒人ジャーナリストの弁護士が
突然、ジャーナリストの弁護をあきらめた理由、証人失踪の調査を依頼される

そして、自身をハニートラップたらしめた女性から手紙が届き、
黒幕の調査も同時進行していく。

まずこの小説自体は読みやすい文体なのだが、
登場人物があまり多いというか、だれが重要なのか分かりづらく
登場人物を覚えられず、毎回、登場人物リストを読み返す羽目になる。

普通、2つの事件は繋がっていて・・という感じなのだが
最後まで、それはそれ、これはこれ、という意外な感じな内容。

元々冤罪だったわけで、無罪を勝ち取る話・・になるはずなんだと思う、
普通の警察・探偵小説だと。

だけどこの小説では、どうやったって、黒幕=警察組織には敵わんから
逃げちゃえ!って、最後の数ページで、それかいな・・・。

逃げる方法もすごくて、祖母の知り合いだったり、
探偵が警察時代に捕まえた元犯罪者のツテだったりで、
なんかすごい「ご都合」なんですけど・・・・

この作品自体、アメリカ探偵クラブの最優秀長編賞を受賞しているんですけど
どういう受賞理由が知りたい・・・

アメリカ文学作品って、何篇か読んでいるのだが
いまだに「???」の作品が多い。
エンターテインメント作品になり切れていないというか。

うーん、不思議な作品。


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