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[日記] (読書の記録)コーク・オコナーシリーズ [日記]


読書の備忘録もつけようと思いついたので記録する。(忘れがちだから)

まずは【ウィリアム・K・クルーガー】の元保安官の【コーク・オコナー】の人気シリーズ。
人気といっても、日本ではあまり馴染みがないと思う。私もよく知らなかった。
著者のもう一つの代表作は【ありふれた祈り】で、こちらも知らず、まずこちらを読んでみた。
詳細は別途どこかで記録しようと思うが、よく言われている通り
【スティーブン・キング】の名作【スタンド・バイ・ミー】に後読感に近いものがある。

田舎町の生活と、ちょっとした(?)事件がよく混ざり合い家族や町の人々の成長だったり
変化を楽しむ、そういった作品。大げさなトリックや、暴力描写もなく、事件の内容は
どちらかというと現実的で「淡々」としていると思う。

シリーズとしては、日本語訳されているものが「凍りつく心臓」~「血の咆哮」まで7作品。
アメリカでは、14作品あるらしいのでこの後に日本語訳されるのが楽しみである。

ストーリーは、ミネソタ州のオーロラという町が舞台となり、湖や森林の描写と
元保安官であるコークと家族(ジョー(妻)、ジェニー、アニー、スティーブン)と
インディアンのメルーや、町の人々がメインとなる。が、いきなりコークとジョーは、
別居状態でどちらも不倫しているという、事件よりもなりよりも、そちらのほうが衝撃的。
ただこの設定もシリーズを読み進めていくと妙に納得する。

オコナーシリーズも、「ありふれた祈り」も、この作者が最も得意とするのは
事件の解決ではなく、人間の関係性を描くことだと思う。評価ではミネソタ州の自然描写が
素晴らしいと言われているが、確かにそうは思うが、私はそれは単なる設定でしかなく、
そこまで感動はしない。むしろ、主人公の成長や娘(ジェニー、アニー)、
息子(スティーブン)が、元気に暮らしていること描写が毎回楽しいし、嬉しい。

とくにシリーズを読み進めると、家族に触れることが多くなる。
というか、コーク自身の父親としての「ありふれた」悩みが多くなる。
そしてついに日本語訳の最新版では、ジェニーに大きな事件が起こってしまう・・
オコナー(父親)がどういうふうに、娘と接するのか何を言えるのか。

この作品が素晴らしいのは、決して信じられないような解決策を用意するのではなく
哲学や真理、神様のようなセリフを主人公に言わせるのでもなく
当たり前の言動だったりすることだと思う。
それがゆえにオコナーに感情移入できることだと思う。当たり前の人間だから。

今年一番と思える良いシリーズに巡り合えた。
毎年と言わないまでも、ちゃんと日本語訳が出てほしいなぁ。

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