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[日記](読書) 忘れられた本の墓場(カルロス・ルイス・サフォン) [日記]


日本語版の完結編が発売ということで、改めて「本の墓場」シリーズの
第1作目から第3作目まで読んだので、改めての感想と記録。

カルロス・ルイス・サフォン。ご存知の通り、既にお亡くなりなっていますが、
最高傑作シリーズの完結編を遺してこれたことに感謝。
というか、このシリーズのそのものに感謝。

本好きには間違いなくたまらないストーリーだと思うし、
イマイチ、日本で知名度がないのが逆にうれしい気がする。

何度読んだかわからないけども、第1作目のダニエルとフリアンの物語から
第2作目のダビッドとクリスティーナ、そしてイサベッラの物語、そして
第3作目のダニエル、ダビッド、フェルミン、イサベッラなどなど
今までのシリーズ登場人物が紐づく物語まで、本当に面白い。今更ながら。

特に順番に読んで第3作品目の、フェルミンとベルナルダの結婚式に関して
娼婦ロシイートの感情は、ホロっときますし、
第2作目のロシイートのエピソードが思い出されて、ホロっときます。
第2作目の主人公ダビッドとフェルミンの過去、そしてフェルミンの感情と
第1作目につながらダニエルとの出会いにも、一言で表せない感情があります

このシリーズは、「忘れられた本の墓場」を巡る村上春樹風の作品なのか、
ダニエルとベア、ダビッドとクリスティーナ(とイサベッラ)の恋愛小説なのか、
一冊の本を巡るミステリー作品なのか
スペイン内戦のバルセロナを語った戦争・歴史小説なのか
主人公が悪に立ち向かう勧善懲悪の物語なのか、

たとえようがないけども、そのいずれでもあって、そのいずれでもない。

主な登場人物だけじゃなく、娼婦のロシイータ、家政婦のベルナルダや
その他旧市街に住む様々なひとたちの、生き生きとした会話は言動も素敵だし
もう一つこの作品が凄いのが、バルセロナの観光スポットをさり気なく紹介し
そこに行きたくなるようになっている観光パンフレットのような趣もある。

スペイン内戦時代をベースにしているので、必ずしも「楽しい」だけの
作品ではないのですが、読み終わると不思議に悲しくないのも不思議。

というか、やっと、第4作品めであり、完結編が手元に届きました。
今週末は眠れないなぁ、嬉しいなぁ。

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