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[日記](読書) 乗客ナンバー23の消失(セバスチャン・フィツェック)


「国語教師」に続きドイツミステリー。「乗客ナンバー23の消失」を読んだので記録。
セバスチャン・フィツェック氏は結構な人気作家で、この作品が代表作とのこと。

ストーリーは、乗客というタイトルの通り、乗り物=客船内で起こるミステリ。
出だしからそれっぽい(シリアルキラー)、意味深な展開。

登場人物は、妻と息子を数年前に失った(凄腕)おとり捜査官。
そしてその家族を失った事件(事故)である豪華客船内に再度乗り込むことになり
当時の船長やら、同客船で起こっている行方不明事件を解決していく。

ドイツ人気作家の代表作品にしては、さほど‥という感じは否めない。
例えば、北欧ミステリのように圧倒的なキャラクターが登場することもないし
展開が複雑ということもなく、量的にもどちらかというとあっさりな部類だと思う。
でも、乗客ナンバーというキーワードだったり、クルーズ中の失踪や自殺、
船内の治安については、なるほど、ちょっと怖いな、と思ったり。
いつか豪華客船のクルーズを経験してみたい私にとっては良い勉強?になった。

設定的になんとなく、アメリカのハリウッド映画っぽいと感じたのは私だけだろうか。
国語教師もそうだったんだけど、ドイツ=堅苦しい、重厚、というイメージとは
少し違っていて、読みやすいんですよね。これはお国柄なんだろうか。

まぁ、ドイツミステリ、というような枠ではなく
読みやすい、面白いミステリ作品と捉えたほうが良いのかもしれない。

ただ海外のミステリって、虐待、暴力、セックス、なんですよね・・大概が。
もう少しパターンを増やしてくれ、って感じはする。
この作品も結局そこなんかい、と思ってしまったしね。

この小説の独創的なところは、著者のあとがきの後にエピローグがあること。
やたら分量があるな、と思ったら、そういう展開だったのね、とオチ。

まぁ、といってもさほど重要なところでもないし・・・。




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