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[日記](読書) 帝国の亡霊、そして殺人(ヴァシーム・カーン) [日記]


インド、ムンバイ(ボンベイ)を舞台としたミステリ、「帝国の亡霊、そして殺人」の
感想と記録。原題は「MIDNIGHT AT MALBAR HOUSE」。

作家はロンドン在住のヴァシーム・カーン、インドミステリを多数発表しているとのこと。
ただ、日本ではこの作品のみ。

作品は、1949年12月31日の深夜から、翌年、1950年1月26日共和国記念日まで。
イギリス統治下におかれたインド、そしてインド、パキスタンの分離独立。
日本では中々知ることができない歴史をベースにしている。

ミステリを読むことで歴史を学べるのは大変面白い。
インドを舞台としたアビール・ムカジー「カルカッタの殺人」も大変勉強になった。

今回はボンベイの大晦日におこったイギリス人外交官の殺害を
インド初の女性刑事であるペルシスが、同僚の男性警官から妬まれながら、
そしてイスラム教、ヒンドゥー教の宗教、パキスタン、インドの歴史に触れながら
徐々に真相を掴んでいく。

正直、トリック(ネタ)的なもの、ストーリーはさほど驚くことはないのだが
1950年頃のボンベイ、インドの歴史や文化、そして宗教観などなど
日本の日常生活では、ほぼ知ることのできない内容が盛り沢山で、
そういう意味で大変面白かったし、日本でもどんどん翻訳されてほしい。

同時期のインドというと、勿論、日本も歴史に絡んでくる。
イギリスやインドの方々がどういう感情を持っているのか、
我々日本人としても、そういう意味で勉強にもなると思う。



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