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[日記](読書) 冥闇(ギリアン・フリン) [日記]


米ミステリ作家、ギリアン・フリンの第2作目「冥闇」の感想と記録。
第1作目は読んでいないのだが、「KIZU-傷-」で新人賞を受賞し、本作品も
有名ホラー作家の激賞だったり、第3作品もベストセラーになったり人気らしい。

ちなみに本作「冥闇」を激賞したのは、ホラー作家の大物、スティーブン・キング。
それだけで、"気持ち悪い(描写の)作品"ということが想像できるが、
私の場合は、相変わらずそういう情報やストーリーを事前に仕入れず読むので
読んだ後に気が付いた、なるほど、と。(それが分っていたら読まなかったかも)

本作品はカンザスシティ周辺で起こった農家の残虐事件のお話し。
犯人は一家の長男(当時15歳)のベン。すでに服役中
生き残ったのは末っ子のリビー、それ以外の家族は、離婚していた父・ラナーを除き
母、長女、次女が亡くなっている(兄に殺された)

生き残ったリビーはその後、母の姉に引き取られるも
事件やその後に起こったことなどの影響で、無気力な女性に育ち無職。
収入は、事件の基金(募金)のみ。それも事件から既に20数年が経ち、底をつく状態。

その状況(極貧)を打開するため、手短に日銭を稼ごうと、
自身に起こった事件も取扱い、残虐事件、有名事件を取り扱う団体に出向き
家族の遺物を売ったり、当時の証言、状況を話すことにした。
ただし、そのグループでは、服役中の兄は「冤罪」ではないかと
当時の兄の犯行を裏付けた証言をしたまだ幼かったリビーが責められることになる。

そこから、リビーは日銭を稼ぐためと、真相を調査するために
服役中の兄や、当時母と離婚していた父親、父親の恋人などに会いに行くが。
果たして事件の真相、真の犯人はいるのか・・・。

正直この作品が、面白いか、と言われると「微妙」だと思う。

切羽詰まったの母子家庭
ひたすらどうしようもない父親(離婚)
基金だけで生きようとする無気力な中年(現在)
まさに中二病の少年(当時)
悪魔崇拝のグループ
他人の事件の真相を知りたがるグループの面々・・・・などなど
不快な登場人物は数知れず。

残虐なシーンも多数あり、なるほど、スティーブン・キングが好きそうな作品。

ただ、この事件の犯人は結局ダレよ?ということが気になって仕方なく
ドンドン読み進める作品であることも間違いないのだが
真相がわかってしまうと、なんとも悲しい。

こういう作品が「書きたい」と思う作家さんも不思議。
面白いだけ、売れたいだけでこういう作品を書く人もいるのか、または
別の心意気(モチベーション)があったのか・・・

まぁ、とりあえず、何冊か他の作品も読んでみたい作家さんではありますね・・・

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