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[日記](読書) 未踏の蒼穹(ジェイムズ・P・ホーガン) [日記]


J・P・ホーガンの「未踏の蒼穹」の感想と記録。

氏の作品は、中高生時代に「星を継ぐもの」を読んで以来、結構読んだ。というか
大好きな作品。未だにコミクライズされていたりするし、ファン多しです。
2010年に亡くなっているのですが、もし、彼がコロナ禍の世界を目の当りにしたら
どんな作品を出しているのか、興味深いものです。

本作品のストーリーは、「もう一つの「星を継ぐもの」」と銘打たれている通り
「星を継ぐもの」同様、ミステリー作品のようなハラハラ・ドキドキの展開。
SF作品にありがちな意味不明なワードや数字満載ではなく、あくまで、
ストーリーそのものがSFという感じです。

ホーガン作品の良いところは、最新科学をベースにしたストーリーではなく
「そもそもこんな解釈だったら?」みたいな設定なのであまり古臭くならないこと。
というか、翻訳のチカラなのかどうなのか分からないけど、2020年代のいま
リリースされていても違和感ないんですよね、、設定も。

「星を継ぐもの」では月で見つかった「深紅の宇宙服の人間の死体」から
人類の創生、木星(衛星・ガニメデ)との関係性・謎が明らかになりましたが

この作品は、地球人は既に滅んでおり、その後太陽系で反映している金星人たちが、
既に滅んだ地球(文明)と月の探索を進めているなか
月の裏側にあった施設やデータをもとに金星人の創生の謎(と地球人の末路)が
明らかになるというストーリー。

この作品が面白いのは金星人の視点語られる
「地球人(或いは文明・志向)の愚かさ」だったり
「地球文明が滅ぶ理由」やそれに至る「言動」が、リアルに納得できるところ。
「(かなり残念な)地球人あるある」という感じ。

現在、コロナや紛争(戦争)が続くこの地球上で、この作品は勿論、氏がなくなる
2000年初頭に書かれたものなのだが人類の滅亡の理由が、
「事実の捻じ曲げ(特定の事実への扇動)」そして「戦争」と
「(人工)ウィルス」だったりする。

この作品では「地球人ってやつは・・・」というくだりが多いのだが
現状、そんな現実なのが痛い。ホーガンが書いたのは2010年以前だから
まさにホーガンから言われている感じがする。

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