SSブログ

[日記](読書) 数字を一つ思い浮かべろ(ジョン・ヴァードン) [日記]


米国ミステリー、ジョン・ヴァードンの「数字を一つ思い浮かべろ」を読んだので
感想と記録。

米国ミステリーといえば、「嗤う猿」シリーズがピカイチに面白かった。
他のミステリーというか、ネイチャー・ライティングというか、クライムものでは
ドン・ウィンズロウの「犬の力」のシリーズがピカイチ。

この「数字を・・・」は、この作家の2010年発表のものらしく
シリーズものとして6作発表されているらしい。

ニューヨーク州の元エリート警察官・ガー二―が
たいして親しくもなかった大学時代の友人で、有名な啓蒙活動化であるマークから
脅迫状(2通)について相談をうけるところから、物語が始まる。
その脅迫状では、タイトル通り、「数字を思い浮かべろ」的な内容で
その数字をもう一つの脅迫状に、その数字を言い当てられていた、というもの。
明らかにトリックがありそうなのだが、脅迫状の内容が個人攻撃であり
その経緯から、知人でもある元警察官・ガー二―に捜査の相談につながる。

ただし、その捜査(あくまで友人としての)の道半ばで
マークが殺されてしまう。その殺され方も猟奇的、儀式的で謎が深まる。

流石にこの時点で地元警察(ニューヨーク州の丘陵地帯の田舎)と共同で
捜査にあたるが、次々と同様の手口で、但し、地理的にも、被害者にも
関係性を見いだせない、殺人が続いていく。
しまいには、ガーニーを直接名指しされた殺人予告まで届くようになり、
クライマックスにつながっていく。

物語の途中までは、「数字のトリック」や「殺人のトリック」が中心で
中盤からはガーニーの妻の存在や、息子の存在、ガーニー自身のトラウマ、
終盤はその謎が徐々に解明し、犯人が明かされていくので
割とよくある王道ミステリーの様な気がする。

ただ、犯人含めて、物語の構成も、なんだか王道すぎて
面白いけど、「凄い」ということにはならないかな。

でも2010年のものなので、そのあたりは仕方ないかもしれない。

もっと、この作家の作品が読みたい。
この作品では、ガーニーの妻・マデリンが怪しすぎるほどの切れ者だったし。
何かありますよね、この奥さん。


nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。