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[日記](読書) 帝都物語・第壱番(荒俣宏) [日記]


「帝都物語」。言わずもがな日本のSF小説の名作であり、荒俣宏の出世作でもある。
角川作品として映画化もされて小説と共に大ヒットした作品の感想と記録。

幼少の頃、映画は何度か見ているハズで、登場人物の「加藤」は記憶にあるのだが
どういう内容(何が目的だったのか?、誰が主人公?)かは、実はよく理解できていない。

何となく、呪文とか魔物とか、加藤が悪い奴みたいな記憶しかないし
逆にそれがカッコよかったので記憶に残っているのだろうと思う。

今回初めてまともに読んでみて、初めて「帝都(東京)」のインフラ再開発や
平将門、日本人のルーツ、関東(江戸)の歴史みたいなものが中心なんですね、
というのを知りました。

加藤も軍人という記憶はあったものの、中国や朝鮮、諸葛孔明、安倍晴明とか
そういう関係性は全然知らなかったので(或いは記憶になかったので)
史実とフィクションが入り乱れていて面白いな、と。

そもそも平将門自体、史実を忘れていたりもしたので
改めて小説を読み進めるにあたり、ネットで再度勉強してみたり。

里見八犬伝もそうですけど、このころって、よく呪文をマネしていたな
孔雀王とかも、漫画で良く読んだな、とか、色々思い出す事が多い。
このころは日本のSFも「アツかった」んですよね。

正直、そういう興味深さはあるものの、超面白いか、というと
まぁ、そこまで面白い作品ではないのですが、
登場人物の誰にも感情移入しないし、「加藤」も良くわからないし、
政治家、官僚、学者ともども、誰も主人公というよりも「群像」、サブキャラ。
でも、不思議と読み進めてしまう。自分自身のノスタルジーもあるのかも。


第弐番も楽しみ。



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