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[日記](読書) 真鍮の評決(マイクル・コナリー) [日記]


マイクル・コナリーのリンカーン弁護士シリーズの第2作
「真鍮の評決」を読んだので記録・感想。

これ、まず、ボッシュが嫌な奴(特に上巻の最初の方)として登場。
マイクル(ミッキー)・ハラーは、そんなボッシュに歯向かう。
ボッシュの捜査って、「される側」からするとこんなにイラつくのか、と
改めて思う。凄腕なんだけど、「人間関係構築」において明らかに欠落。

ハラーは前回の事件で深手をおい、やっと現場復帰している状態で
なにやらドラッグ中毒にもなってメンタルヘルスも受けていたみたい。
そのおかげで、調子のよかった元妻にも愛想をつかされたみたい。

今回は元同僚で友人の弁護士が事件に巻き込まれ
その代理として、友人弁護士の全ての事案と、特にその中に含まれる
映画会社の大物(ハリウッドらしい)の弁護のお話し。

この映画会社の大物をめぐり、二転三転して大変面白い。
つか、ボッシュよりもハラーの方に感情移入する(しやすい)

ハラーの弁護は、「正義」ではない。
ただ仕組みの中に「矛盾」をみつけ、陪審に良い印象をあたえて
可能な限りの減刑を試みる。
明らかに有罪なんだけど、その「矛盾」があれば「無罪」もいとわない。

元妻は検事なので、娘には立場が微妙になっているが
父親らしい、採番の仕組みを分かり易く説明したりして「ホッと」する
場面もある。こういうところも、ボッシュシリーズよりも好感がある。

展開としては1作目とよく似ていて
無罪か、有罪か・・・有罪なの!?でも、ハラーは無罪を勝ち取る??
それでいいのか、ハラー、みたいな。

法廷ドラマとしても面白いし、勧善懲悪という視点でも面白いし
ボッシュや、その他シリーズでおなじみの登場人物も出てくるし
マイクル・コナリーの作品らしい展開でグッド。
※前回の運転手はどこに行ったのだろう?いい味だしていたのに。

この2作目は映画化されていないのかな・・・、面白いのに是非と言う感じ。

ハラーもジャズ好きで、雰囲気があるし
映画化された俳優(マシュー・マコノヒー)とも相性良さそうな作品だし
期待しますね、映画化。


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